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西湖よりの富士
【西湖よりの富士】
車で河口湖に移動中。きれいな花畑のむこうに暮れそうな濃いみどりと紫の溶岩の肌色がいい組み合わせだ。ここに止まってくれ。ここはいい。ええ、もうおなか空いたのに。といわれながら、10分もかかってないと思うけど、夢中で描いたから。みなさんは、湖の釣り船になにがつれるの?とかは話しかけながら湖岸を散歩していました。でも、釣り人ははなしかけられるのは嫌らしいですね。魚が逃げるから。「ちえ。しろうとめ。うるせーな。」
三島 楽寿園
【三島 楽寿園】
富士から遠く離れた三島に富士の湧き水が。皇族の別邸を市が払い下げをうけて公園に。三島の駅前では、並んで、うなぎがうまいと言う店に苦労して並んでふーん。ふーん。と言いながら、食べました。身はうまいのですが、どうも、味付けは関東風ですね。水がいいからうどんもうまいのだとか、いって、富士吉田でまた、目当てのみせにいってみたけど、うどんはやっぱり讃岐ですね。
ダバオのホテルから
 【ダバオのホテルから】
フイリピンミンダナオ島の最大の都市、ダバオの中心地にあるマルコポーロホテルの1室よりパールファームリゾートを望む。この旅行には書ききれないほどの事件と思いがある。この反対側は活火山アポ山が遠くにそびえる。
船戸与一の直木賞受賞小説「虹の谷の五月」に出てくる猿食い鷲、フィリピンイーグルはここの動物園にいるらしい。
スールー海に望む西のコタバドから、ボルネオ島のマレーシア(カリマンタン)にわたると、からゆきさんの舞台サンダカンがある。この原画は今ダバオにある。平成12年夏。
サイパンの浜辺
【サイパンの浜辺】
北マリアナ連邦。七色に変化する海の色は世界一とも言うがこの印刷の色はやや不満である。サンゴ礁の海は白波からこちらが浅瀬でその沖はいきなり深い深海の色になる。
サンゴの海ははだしでは痛くて歩けないが、私のど近眼でも目の前を原色の魚がつかめる距離に群れてくる。
旧日本軍の軍艦が沈んだままのところとか、米軍上陸でおいつめられた北の端の岬はバンザイ岬と名づけられていて、観光スポットにもなっている。平成12年春
ゴールドコースト
【ゴールドコースト】
オーストラリアは時差がないのと、有色人種にもフレンドリーな多民族国家の発展方向がよい。気候はハワイが勝るが、おおらかな人と自然はこちらが良いと思う。
でも、長くいると大雑把ということでもあるのだときかされた。
たしかに巨大なまつぼっくりや季節感のなさは仕方ないとしてロブスターにまるでチョコレートのようなドレッシングはいただけない。
ゴールドコーストのウオーターフロントは自家用ヨットを繋留する世界の富豪の別荘地でもある。赤い屋根の色は緑を際立たせるために一時法律で強制されていたらしい。平成12年年末
札幌 豊平川
【札幌 豊平川】
札幌は愚妻が大学に通った地。東西南北何十条という碁盤の目のような街。
鮭ものぼる豊平川。街中なのに流れが思いのほか速く、薄い緑色で水量もある。5月遠くの山が白い。なるほど雪解け水が草木の汁を吸い込んだかと合点がいった。
街や山はこの時期、雪解け直後。もの皆、芽吹く前の土化粧でヒグマの背のように茶色がかって美しくない。そのかわり短い夏は命があふれかえる。その直前。
手前の木の名は忘れたが、この時期この手の木ばかりが若々しい。
こいつも一本いれておけと急いで描こうとして、短気の虫が沸いてきた。それで黒で影を一挙に描いてしまった。わたしはこれをくやんで短木と名づけている。この絵にある教会に縁のある方にお会いして差し上げた。
西安 含光門
【西安 含光門】
唐の都、長安の明代からの呼び名である。唐代からの古い城壁の下。城壁の上は二車線ほどもある。そこをほとんど人とあわず街を眺めながら、霧の中をしばらく走ることができた。皇帝のランニングを経験した。
この高い城壁。日本の遣唐使、シルクロードの出発点、仏教の伝来、三蔵法師の大旅行、アフガンの仏教遺跡にみられるギリシャとおなじ形の柱が時代を下って法隆寺に、アレキサンダーがもたらした東西文化の融合、アレキサンドリアがアフガンなまりでカンダハール、明、清、さきごろ亡くなった張学良が仕掛けた西安事件、社会主義中国の文化大革命までいろんな権力、攻防がここを行き交ったのだと思う。塩吹く煉瓦の一枚一枚が生きている。平成13年9月。