【長島・小豆島】
岡山県邑久(おく)町。厚生年金の保養施設が大赤字で山の上にある。空と海とが見分けがつかない快晴の夏の日。カレーライスと生野菜とビールがうまかった。
手前の緑の島はハンセン病隔離施設のあるというかそれ専用の島、長島である。
ここには私の通った邑久高校の分校が、つまり、収容患者のための学校があったのだということを不覚にして最近まで知らなかった。
本土。牛窓側とは三段跳びの世界記録ならわたれそうな。
手前の海に浮かぶ茶色は牡蠣棚。むこうの青い島は小豆島のあまり人の住んでいない側で。その島からは夏、牛窓の花火がよく見えるそうである。島が削れたところは瀬戸内海の砕石のため。瀬戸の海の光と影を追いつづけた写真家、故緑川洋一氏の別荘もこの山の中にある。平成12年夏。